娘が学校に行かなくなった話⑧の続き
振り返るとここまで
あたしが娘に言っていたことはただ一つ。
「自分の人生。
自分で選んで進みなさい。
お母さんの人生ではないのよ。
そして、平均寿命を考えても
お母さんはあなたより30年ほど先に死にます。
死んでまであなたの助けはできないのよ。
自分で考え、思うように進みなさい。」
これだけは何度も言った。
娘が自分の足でしっかりと立ち進んでいくのだと
あたしは自分にも言い聞かせた。
最悪、高校に行かなくてもいいじゃないか。
中卒だからという理由で死んだ人は見たことない。
親の務めは娘を笑顔で元気に育てることなのだ。
でも、それからの娘の行動は早かった。
担任だった先生に受験日を伝え
退学届を受理してもらい
願書を出し
面接・作文・合格発表を一人でこなした。
高校時代
朝が弱くていつも起こしに行かなければならなかった娘は
いつの間にか一人で起きて学校に向かうようになっていた。
そして無事に入学を許可していただいた。
宙ぶらりんな気持ちがしていたあたしは
ほんとに心からほっとした。
続く